PIIRPAUKEを初めて聞いたのは、フィンランドの首都ヘルシンキのレコード屋さんだったかなぁ。Wild Eastのジャケットの絵画に魅せられて、思わず衝動買いしたようにも思う。その作家を調べてフィンランド第2の都市タンペア郊外の個人美術館まで出向き、作家の娘さん、お孫さんとも話したのは、まぁ余談だけれども。
さて、 PIIRPAUKEのことだ。70年代初期にはすでにジャズのサックスプレイヤーとして活躍していた、Sakari Kukkoの現代的なワールドミュージックへのアプローチこそが、PIIRPAUKEと言う北欧のユニークな音楽グループの20年以上にわたる長い歴史になっているのだろう。 カレリア地方のフォークソングでまずバンドを認知させた初期のPIIRPAUKEは、その後、南米、アフリカ、トルコ、バルカンなどの様々な民族音楽を取り入れて自由奔放に音楽性を展開していく。何度となく繰り返されていたメンバーチェンジの中で、ゲストミュージシャンで参加したスペイン女性シンガーのCinta Hermoとセネガル人パーカッショニスト&シンガーのIsmael Saneの2人がパーマネントメンバーとなってから、Sakariの率いる3人編成のPIIRPAUKEは、北欧、アンダルシア、アフリカのインターナショナル・グループとして、いよいよユニークな音楽性で活動することになる。それは、世界各地の民族音楽、ジャズ、クラシック、ロックが絶妙に混ざり合った不思議な安らぎの音楽だったと思う。そのなかでもAve Mariaは、最高の出来なのではないだろうか? そうして1ダースを越えるアルバムを発表し、スペイン、スカンジナビア、ドイツ、スイス、ベルギー、オランダ、キューバ、ソ連、インド、バルト地方、フランス、米国などへのツアーを重ねて来た後で、現在のPIIRAPAUKEは新しいラインナップになっているが、彼等がSakariの選んだパーマネントメンバーなのかどうかは、まだ解らない。 最近はソロで、シューベルトやジャズのアルバムも出しているSakari。大ベテランプレイヤーが進めている北欧の現在形のワールドミュージックの未来には、まだまだ目が離せないのではないですかな?(高原光輝) |