「1984年に KAIPA を再結成しシンフォニック・ロックの世界に立ち戻ろうとした」と1995年の冬、彼は私に語ってくれた。結局、その試みは実現はせず、彼は様々なプロジェクトに専念しながら機が熟すのを待っていた。その結果が1994年8月に発表された「The Flower King」(Roine Stolt名義)である。彼はまた、こうも語っている。「1993年には、70年代の偉大なプログレッシヴ・グループがすべてシンフォニックな精神を捨ててきたことを改めて感じた。70年代のプログレッシヴ・シンフォニックのファンにアピールするようなものをやってみたいと思った。」(なお、この時 Par Lindh Project の「Gothic Impressions」 に参加していることを明記しておく)

 1993年後半、Jonas Hellborg(John Maclaghlinと活動していた天才ベーシスト)と活動していたドラマー Jaime Salazar(ex.Bad Habbit)とRoine Stoltの大親友であるパーカッショニスト Hasse Bruniusson(Samla Mammas Manna)らと「The Flower King」のレコーディングを行う。ゲストとして後に正式メンバーとなる元Spellboundの Hans Froberg(vo)、サムラファミリーの Ulf Wallander(sax)が参加している。このアルバムは1994年8月にスウェーデンでリリースされ、世界中のプログレッシブ・ロック・ファンを幸せの渦に巻き込んだだけでなく、その結果には Roine を始めとするミュージシャン達をも満足させるものだった。

 トリオはSTOLT時代からの友人であるキーボード奏者の Tomas Bodin、Roine の弟でありFANTASIA でも一緒にプレイしていたベースの Michael Stolt を加え、1994年8月にスウェーデンの地元 Uppsala で行われたプログフェストにテスト・ギグとして出演した。わずか4時間というリハーサルにもかかわらず大成功をおさめ、バンドとしてやっていけるという自信を深め、ここに90年代のスーパー・グループ The Flower Kings が誕生したのである。

 グループは、世界中から寄せられた称賛に答えるべく1994年12月には「Back In The World Adventures」の制作に入る。1995年12月にリリースされた「Back In The World Adventures」は前作以上に全世界で熱狂的な支持を受けた。その進化した音楽性は70年代を彷彿させる幻想美が現代のテクノロジーや彼らの感性によって新たなものへと生まれ変わったようであり、80年代、90年代のバンドが到達したことのない新たな地平へと到達したと言える。またグループは1995年3月に Stockholm、4月にUppsala と6月にドイツのStuutgart、9月に Gerenbergで行われたプログフェスでライヴを行っている。

 1995年12月には、早くも「Reropolis」の制作に入り、なんと1996年4月という驚異的なスピードでリリースされた。アルバムは70年代と80年代のマテリアルを基に制作され始めたが、結局ほとんどがニュー・マテリアルによるものとなったようだ。また、Roine は私にこうも語っている。「私たちがハイ・クオリティのCDをいかに速く作れるのか見たかった」。この言葉からも分かるように彼の自分自身の音楽に対する自信というものは並々ならぬものがある。また、あの複雑な曲のほとんどはファースト・テイクだというから全く彼らには驚かされる。「'Retropolis' という都市は、願わくば時間というものが存在しない物語や音楽のために作られた単なる枠組みだ。私たちはヘヴィーで感情のこもった、情熱的な音楽にしたかった」と彼は語っている。

 グループは1996年4月 Uppsala、5月にスウェーデンの Lund、ドイツのWurzburg、オランダの Almelo、7月にStockholm で行われたプログフェスでライヴをおこなっている。

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